今回は、分譲住宅を比較検討する上で見るべきポイントをまとめました。

これから分譲住宅を見に行く方向けの内容になっており、「見学に行ったけど何を見たらいいかわからない」という方にもピッタリです。

 

家の雰囲気だけでなく、何を見るべきか?しっかり抑えて後悔のない分譲住宅選びにしていきましょう。

それでは、まず今回の記事のポイントです。

 

 
・耐震性能と断熱性能について、こだわって設計されているか?
 
・耐震性能は、耐震等級3の分譲住宅を選びましょう
 
・断熱性能も省エネ基準を超えている、計算がしっかりされているか?確認しましょう
 
・その土地に行くまでの道路状況(道路の幅や交通量など)
 

 

1. 建ってしまうと忘れがちなポイント2つ

出典:テクノストラクチャー・カタログ

 

注文住宅として設計していると、断熱性能や耐震性能は比較検討する指標の1つとして、避けて通れないポイントです。

分譲住宅は既に新築で完成している建物を購入するため、見た目に気が向きがちですが、家の「中身」もしっかり確認していきましょう。

注文住宅と同じように、断熱性能と耐震性能の2つの点の見るべき基準などを解説していきます。

 

1-1. 断熱性能はZEHレベルか?

 

出典:テクノストラクチャー・カタログ

 

1つ目の断熱性能について、です。

昨今の住宅では高断熱化が進んでおり、長期優良住宅でも一定以上の断熱性能が必要とされています。

下記の表は、愛知県における断熱性能の基準表です。

 

ランク等級UA値
HEAT20 G3レベル断熱等級70.26 W / ㎡・K 以下
HEAT20 G2レベル断熱等級60.48 W / ㎡・K 以下
ZEHレベル
※令和4年以降の以下を含む
・長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・性能向上計画認定住宅
・フラット35 金利プランA
断熱等級50.6 W / ㎡・K 以下
平成28年 省エネ基準断熱等級40.87 W / ㎡・K 以下
平成4年 省エネ基準断熱等級31.54 W / ㎡・K 以下
昭和55年基準断熱等級21.67 W / ㎡・K 以下

 

2022年(令和4年)から、断熱等級5という新しい等級が設定されました。

2022年4月までは断熱等級4(UA値:0.87 W / ㎡・K 以下)が最高ランクとなっていましたが、世界的な更なる省エネの流れや住宅トレンドを受けて改正されています。

 

分譲住宅でも、注文住宅と同じように住んでからの快適性が非常に重要な要素ですよね。

1、2時間の見学だけでは、冷暖房がしっかり効いていたり、季節によってはそもそも冷暖房を付ける必要のない時期だったり、と本当の住み心地は分かりにくいものです。

この住み心地と、完全にイコールではないにしても、購入前に性能を数字で確認しておくことで、「思っていたより寒い・暑い」「冷暖房費が異常に高い」といったことを避けられるのではないでしょうか。

 

そして、目安にするべき基準は「断熱等級5」付近の性能があるかどうか?です。

ZEH以上、もしくはZEHレベル同等の断熱性能があれば、三河エリアの気候であれば、十分快適に過ごせます。

もちろん、断熱等級5以上の断熱性能があるに越したことはありませんが、何事も「ちょうどいい範囲」があります。

断熱に関してもっと詳しく学びたい方は、断熱で失敗しないコツは?高断熱の効果と愛知県の最適バランスを探る! も同時にご覧ください。

 

1-2. 構造計算がされている耐震等級3か?

 

出典:テクノストラクチャー・カタログ

 

分譲住宅で忘れがちなポイントである2つ目は、耐震性能です。

新築として建っていると、どんな家でも安心感がありますが、壁の中がどうなっているか?は突っ込んで聞いておくべき項目です。

 

そして結論的には、

・耐震等級3が取得できている設計なのか?

・その耐震等級を導き出した計算は、壁量計算か許容応力度計算か?

 (許容応力度計算がおすすめ)

 

上記の2つを聞いて、両方ともクリアしている分譲住宅を選ぶことを強くおすすめします。

ここでの注意点は、「耐震等級3」といっても実は程度の差があります。

 

出典:テクノストラクチャー・カタログ

  

「耐震等級3相当」、もしくは「壁量計算でやっている耐震等級3」は、簡易的な計算しかやっていないため、安心感が高いとは言い切れません。

上図のように、壁量計算で算出したものは床の強度や、梁と柱の接合部の強度などは計算に含まれていません。

 

しかし、一般的には住宅業界では木造1~2階建ての場合、壁量計算で済ませていることが過半数です。

注文住宅でも、分譲住宅でもご家族の命を守る家であることに変わりはありません。

 

東海エリアでは、この数十年大きな地震が来ていないため、危機感が薄い方もいらっしゃいますが、東海沖地震・南海トラフなどで大地震が来る確率が全国でも高いエリアです。

 

 

特に碧南周辺のハザードマップを確認してみると、「今後30年で震度6強以上の揺れに見舞われる確率分布」で最も高いエリアに属しています。

長く住んでいただく家であるが故に、この2点には特に注意して分譲住宅を探しましょう。

耐震に関してさらにしっかり確認したい方は、こちらの2つの記事もご覧ください。

テクノストラクチャー工法の特徴(基礎編)

テクノストラクチャー工法の特徴(応用編)

 

2. 分譲住宅に辿り着くまでの道路状況

インターネットなどで分譲住宅を探していると、内観や外観などの写真が出てきますが、具体的な場所と同じぐらい大事な、道路の状況です。

三河エリアは特に車で移動される方が多く、毎日の車の出し入れがしにくい道路状況だと、ストレスがたまってしまいます

 

2-1. 道路幅

道路で一番気にして頂きたいポイントは「道路幅」です。

碧南付近は、場所によっては入り組んでおり、道が細い場所も意外と多いですよね。

購入検討の場所から、日常的に使うであろうスーパー・学校・通勤経路などを確認しておきましょう。

 

実際に購入にあたっては、ご自身が乗られている車(大きい方の車で)で時間帯を変えて何回か行って出入りをしてみることをおすすめします。

 

2-2. ダイシンホームでの分譲地の道路幅は4.5m~

ダイシンホームで分譲地を造成する場合、分譲地内の道路幅を4.5m~に設定している土地が多いです。

一般的には分譲地は4m道路を確保すれば法規的にも問題ありませんが、分譲地の奥側に建っている方は、バックで入らないとスムーズに出し入れができない、という状況になります。

 

そこで4.5m~道路にすると、転回したり車の出し入れがスムーズにいくため、運転が少し苦手な方にもやさしい土地の設計にしています。

ダイシンホーム・二池分譲地の区画図

実際に車でお越しの際には、駐車までの動作を運転してみるとよいでしょう。

 

3. まとめ

分譲住宅は、注文住宅のように立体的なイメージがしにくい場合と異なり、その場所でその建物をズバリ見るコトができ、住んでいる生活感もイメージしやすいです。

しかし、既に建っているがゆえに見えにくいポイントがたくさんあります。

 

見た目や価格、立地などに魅かれがちですが、家の中身の大事なポイントである「断熱性能」や「耐震性能」もしっかり確認しましょう。

また、建物そのものだけでなく、そこに至るまでの道路状況など周辺環境もあらかじめ、シミュレーションをして住んでから後悔しないように下調べをしっかり行うとよいでしょう。

 

ダイシンホームでは、土地の造成や分譲も行っており、建物だけでなく土地・不動産の観点からもアドバイスができますので、気になった方はぜひダイシンホームへお問い合わせください。

 

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