毎年の大掃除の季節に、掃除がめんどくさいランキングで常にトップに君臨する「レンジフード」について、知っておくとトクするような話を中心にお伝えしていきます。

新築でキッチンを選ぶときに、どの仕様にしようか?

 

キッチンの換気扇のリフォームをする場合、どんなレンジフードがいいのかな?

掃除のしやすいレンジフードってあるの? 

 

こんな内容を知りたい方におすすめの内容になっています。

それでは、まず今回の記事の要点からみていきましょう。

 

 
・レンジフードの掃除は夏にやった方がいい
 
・レンジフードのファンやフィルターは「こすらず」。 お湯+重曹もよいが、専用の洗剤を使う方がラク。
 
・クリナップで有名な「洗エールレンジフード」は、同等の機能があるレンジフードを単品で取り寄せ、違うメーカーのキッチンに組み合わせることができる
 
・パナソニックの「ほっとクリーンフード」は、10年間めんどくさいファンのお手入れが不要
 

 

1.レンジフードのおそうじ豆知識

レンジフードは年末の大掃除で旦那さんがやる掃除、もしくは年末の大掃除のもっとも面倒な掃除の代表格ですよね。

まずは、そんなレンジフードの掃除方法に関する基本的なポイントをおさえて、少しでもラクをしましょう。

 

1-1.レンジフードの掃除は夏場がおすすめ

 

レンジフードの汚れの大半は「油」と「ホコリ」です。

油は熱に弱いことと、低温になると固まる性質があることは、日常生活でもみなさんご存じでしょう。

 

どうしても1年に1度、気分的に年末に大掃除で掃除をしたくなる部分ではありますが、油の取りやすさから考えると、冬の寒い時期に掃除するのはあまり効果的とは言えません

こちらは、油の融点(液体になる温度)になります。

・牛脂:54℃(ヘッド)・43℃(脂肪)

・鶏油:54℃

・豚油:33℃

 

レンジフードに付着している油汚れは、複合的な油成分が混じったものではありますが、冬場の20℃前後の室温では融点から遠く、夏場の室温の方が融点に近いです。

元々、夏は汚れである油がやわらかくなっている状態なので、どちらかと言えば夏に作業する方が効率的でしょう。

 

1-2.重曹より専用の洗剤

 

巷の主婦ブログなどでは、重曹の付けおき等が推奨されています。

油汚れは元々酸性汚れなため、中性化させて落とすためには「アルカリ性の洗剤」が有効です。

そのため、アルカリ性の代表格である「重曹」は、油汚れに適した洗剤かつ、ドラッグストアなどで安価で手に入ることから重宝されている方も多いでしょう。

50℃ぐらいのお湯に重曹を加えて、掃除が厄介なシロッコファンを漬けておくと、汚れが取りやすくなります。

重曹も効果的ではあるものの、汚れの落ちやすさから言えば、油汚れ専用の洗剤+お湯を使う方が、油汚れは素早く・ラクに落とすことができます。

 

◆レンジフードの汚れにおすすめの洗剤

それでは、油汚れ落としにおすすめの洗剤を2つ紹介してきます。

 

サニクリーン 油汚れ落とし強力ジェル(定価:税込935円)

ハケを使ってジェルを油汚れの上に塗り、軽い油汚れなら約20分、がんこな油汚れなら約1時間放置すると、油汚れが浮き上がってきます。

あとはペーパータオルや古布で汚れを拭き取って、水洗い・水拭きで掃除ができ、力を入れてゴシゴシこする必要はありません。

 

また、スプレータイプの場合は洗浄剤が垂れてしまいますが、ジェルタイプなので液垂れしないところがおすすめポイントでもあります。

レンジフードの高い場所、取り外せない部分でも油汚れを落とすことができるので、ファン以外にも使うことができます。

 

リンレイ・ウルトラハードクリーナー油汚れ用(定価:税込1,304円)

スプレータイプが好みの場合は、リンレイのウルトラハードクリーナー油汚れ用がおすすめです。

ファンだけでなく、コンロの魚焼きグリルなどの油汚れも落としたい、と考えている方にはスプレータイプはよいでしょう。

 

プロ仕様になっているため、ファンなどの油汚れもしっかり除去できます。

 

1-3. レンジフードのフィルターはNG

 

ホームセンター等で販売している、不織布などを用いたフィルターはおすすめできません

理由は、フィルターが生み出す「圧損」です。

カンタンに言い換えれば、このフィルターを装着すると、レンジフードが持つ本来の吸い込む力が出ず、料理中の油を含んだ空気をしっかり吸い込むことができません

 

また、フィルターである程度汚れが付着する為、ファンなどの汚れを多少軽減できるとは言え、汚れが全くなくなるわけではないので注意です。

 

2. 洗エールレンジフードはクリナップだけじゃない?

 

出典:クリナップ・カタログ

クリナップのキッチンと言えばステンレス製であること、そしてお湯でファンが洗える「洗エールレンジフード」が有名です。

 

お客様の中でも、このレンジフードが気になっている方は多いですが、この「洗エールレンジフード」がパナソニックやLIXILのキッチンと組み合わせることができる裏技、そして「洗エールレンジフード」の注意点をみていきましょう。

 

2-1.パナソニックの換気扇品番として存在する

 

 

クリナップの洗エールレンジフードの製造元は、実はパナソニックです。

パナソニックのキッチンのカタログには掲載されていませんが、業者向けの換気扇カタログには、クリナップの「洗エールレンジフード」と同様の商品が掲載されています。

 

換気扇の品番として単独で採用すれば、キッチンメーカーは問わず、洗エールレンジフードを採用して使用することができます。

また、コンロとの換気連動も、国内メーカーのIH・ガスコンロと可能になっており、特に心配なくキッチンメーカーを自由に選ぶことができます。

 

2-2. 洗エールレンジフードの注意点

 

 

この商品を採用する上での注意点は、ファンを自分で洗うことができないことです。

構造としては、お湯を入れた専用のトレーをセットして、ボタン1つで自動洗浄してくれます。

洗い終わった排水は、もう1つのトレーに排出されてくるため、そのトレーに溜まった汚いお湯を捨てるだけ、となっています。

 

ただ、ファンを自分で洗おうとすると、レンジフード全体を分解しないといけない構造になっており、クリナップでも使用から約10年で業者によるメンテナンスを推奨しています。

日々の汚れはお湯をセットして、ボタン1つで簡単に洗うコトができますが、内部までしっかり洗いたいという方には少しストレスになることも考えられます

 

3. 新築でのオススメはパナソニック・ほっとクリーンフード

 

 

ダイシンホームでは、標準仕様でパナソニックのキッチン・ラクシーナを採用しています。

ここではラクシーナの特徴的なレンジフードである、「ほっとクリーンフード」を少し紹介していきます。

 

3-1.10年間ファンのお手入れ不要

ほっとクリーンフードは、その名のとおり“ほったらかしにしても大丈夫なレンジフード”というコンセプトから、ネーミングが付けられています。

 

一番お手入れが面倒なファンのお手入れが10年不要、となっており掃除の頻度を減らすことができます。

 

その効果を生み出すポイントは、「ラクウォッシュプレート」と呼ばれる、プレートが入っている点です。

このラクウォッシュプレートは複雑な構造になっており、油を含んだ空気が通過する過程で、油分を約8割カットします。

 

そして目安は1年に1度、このプレートを食洗機で洗えば、掃除は完了です。

またお手入れが面倒なファンには、ラクウォッシュプレートや、ファンから油を吹き飛ばす機能から従来比1割程度の油しか付着しない構造です。

 

そのため、10年間使用してもファンの汚れは従来品の1年分しかたまらない、という設計になっており、家事ラクに特化した商品です。

ダイシンホームのお客様でも、ほっとくりーんフードを選ばれる方が多く好評です。

 

3-1. 洗エールとほっとくりーん、どっちがいい?

 

結論的には、中のファンまで自分でしっかり洗いたい方は「ほっとクリーンフード」、そして手軽に高頻度で洗いたい方には「パナソニックの洗浄機能付きレンジフード」(実質、洗エールレンジフード)がおすすめです。

 

新築の場合は、ほっとクリーンフードを選ぶ方が多いですが、ダイシンホームで相談いただければ洗浄レンジフードに組み合わせることもできますので、ご自身の考え方に合った方を選ばれるとよいでしょう。

 

4.まとめ

 

今回は、既にレンジフードの掃除で困っている方、また新築でキッチンの仕様について考えている方にとって、レンジフードで知っておくとよい豆知識をお伝えしました。

多くの方が1年に1回程度の掃除とはいえ、「大掃除でやりたくない掃除ランキング」で常に上位にくるレンジフード。

 

掃除のポイントと、そもそも汚れが溜まりにくいレンジフードの存在を知っているだけで、このようなストレスから解放され、年末の忙しい掃除の負担軽減につながります。

ダイシンホームでは、このように家づくりにおける細かいポイントにおいても、様々なご提案をしていますので、注文住宅をご用命の際にはアテンドさせていただきます。 

 

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