最近は、もう夏に入ったのかと思うぐらい暑い日もありますが、毎年この時期に悩むポイントは「梅雨のジメジメ」です。
特に共働きの方では、洗濯物が乾かない、といった悩みも大きいのではないでしょうか。
今回は、特に梅雨時期に洗濯物が乾きにくい理由や、乾きやすくするための解決策などをお伝えしていきます。
新築を検討されている方は、間取りを考える時の参考にもしてください。
それでは、今回の記事の要点を冒頭で見ていきましょう。
・梅雨時期に洗濯物が乾きにくい理由は、湿度が高いからだけでなく、温度がそこまで高くないことも原因 ・除湿器やサーキュレーターなどを使って、部屋干しの乾燥を早める方法がある ・新築時にはランドリールームとして、干す場所の確保だけでなく換気がしっかりできるような換気扇の設置なども大事 ・浴室暖房乾燥機を使って、お風呂で部屋干しをすることも有効 |
1. まずは空気の特性を知る
まずは、洗濯物が乾きにくいメカニズムを知ることで、洗濯物が乾きやすい状況をつくり出すことができます。
1-1. 温度と湿度
小学校の理科のような話になってしまいますが、温度と湿度の特性を解説していきます。
まず湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」というものがあります。


一般的に、天気予報などで「今日は湿度が高い・低い」といったように出てくる湿度は「相対湿度」です。
空気中に含まれる水蒸気の割合を、相対湿度と言って「湿度70%」といったような表現をします。
一方、絶対湿度とは空気中に何gの水分が含まれているか?を示しており、単位は「g」になります。
一般的には、絶対湿度はあまり馴染みが少なく、日常生活ではあまり使うことはないでしょう。
しかし、この絶対湿度と相対湿度の関係によって、洗濯物の乾きやすさが左右されてきます。
1-2. 梅雨時期に洗濯物が乾きにくい理由

ズバリ結論からお伝えすると、「温度が低い+(相対)湿度が高い」からです。
梅雨時期で雨が続いていると、空気中の水分量が多くなります。
ただ、ここで問題なのは湿度が高いのはもちろんですが、「温度が低いこと」が乾きにくい理由でもあります。
先ほどの「絶対湿度」には温度に関係することが1つあります。
空気は温度が高くなると、空気中に含むことができる水分量が多くなり、反対に温度が低いと水分を蓄えることができなくなります。
真夏のように温度が高いと、空気中に含まれる水分量も上がってくるのですが、梅雨時期のようにそこまで温度が高くないと、水分を含む「キャパが少ない状態」となります。
そのため、真夏に比べて洗濯物も乾きにくい状況がおきます。
2. 今日からできる有効な部屋干し方法
それでは梅雨時期に、具体的にどのようにしたら洗濯物が乾きにくくなるのか?という解説策をみていきましょう。
効果が高い順にお伝えしていきます。
2-1. 除湿器を使う

除湿器はその名のとおり除湿をしますが、「絶対湿度を下げる効果」があります。
絶対湿度=空気中に含んでいる水分量、この水分を取り除くことによって、洗濯物の水分が空気中に放出されやすくなります。
部屋干しで除湿器を併用する時は、洗濯物が干してある場所の下に除湿器を置きましょう。
これにより洗濯物に対する効果が最大化します。
2-2. サーキュレーターを使う

除湿器は意外と高額なので、何か安いモノで対策できないかな、と思った時に有効な手段が「サーキュレーター」です。
首振りができるサーキュレーターがおすすめですが、洗濯物に満遍なく風が当たるようにしておくことで、乾きが良くなります。
乾きが良くなる理由は、洗濯物から放出された水分が、洗濯物の周囲で滞留しなくなるため部屋干しの効率が良くなります。
ただ、密閉されたような部屋では効果が薄くなるため、部屋干しをしている部屋全体の風通しを良くしておきましょう。
2-3. お風呂で干す(浴室暖房乾燥機の併用がおすすめ)

除湿器もサーキュレーターもない、部屋干しの場所もない、という場合には「お風呂」で干してみましょう。
※換気扇が付いているお風呂
お風呂は余計ジメジメしている場所のように思われがちですが、実は換気扇が直接ついている「部屋」になっているため、常に換気が行き届いています。
お風呂から出た直後でも、30分も換気扇を回していれば湿気は排出されますので、お風呂の中で干すことも有効です。
特に浴室暖房乾燥機を併用すると効果が高いですが、昨今は電気代が高くなっているので、浴室暖房乾燥機の電気代が気になるという方も多いと思います。
そのため洗濯物の量が多いとき、早く乾燥させたい時など、必要に応じて浴室暖房乾燥機を活用するとよいでしょう。
3. 新築で部屋干しが快適になる方法
それでは、新築時に部屋干しがしやすいような間取りにするにはどうしたらいいのか?というポイントもみていきましょう。
3-1. ランドリールーム

1つ目はランドリールームを設けることです。
洗面脱衣室の「ついで」では、少し窮屈になるため、部屋干しだけでなく様々な家事もできるランドリールームを設けておくとよいでしょう。
ランドリールームは4帖程度あればベストですが、間取り全体の大きさによって調整しましょう。
また置くものや設置しておくとよいモノは、下記のとおりです。
・洗濯機
・物干しの場所(川口技研のホスクリーンや、パナソニックのホシ姫サマなど)
・換気扇(湿度排出するため・正圧が取れる天埋扇等がおすすめ)
・コンセント(サーキュレーターや除湿器を使うことを考えて)
・スロップシンク(スポーツをされているお子さんがいる家庭など)

問題になるのは、物干しの場所です。
人気が高い商品としては有名な「ホスクリーン」ですが、ランドリールーム自体が通路になる間取りの場合、洗濯物を干していない時に物干しざおが邪魔になることも考えられます。
そういった場合には、パナソニックの「ホシ姫サマ」がおすすめです。

手動タイプ / 電動タイプ、天井吊り下げタイプ / 壁付けタイプ など、間取りや干したい洗濯物の量に応じてラインナップがあります。
電動タイプであれば、干している間は上の方に上げて邪魔になりにくいようにすることもできます。
家事動線などを考えるのもよいですが、このような機器で解決できる「家事楽」もあります。
3-2. カビ対策のある浴室暖房乾燥機


お風呂に洗濯物を干すときに便利なアイテムとして、浴室暖房乾燥機を紹介しましたが、特にニオイ菌の原因になる雑菌を抑えてくれるタイプもあります。
パナソニックでは、ナノイーというイオン系の粒子を同時に放出することで、気になるニオイも低減することができます。
共働きで毎日、洗濯・干す作業がある、という方にはおすすめの機種になっています。
なお、ダイシンホームではこのカビシャット浴室暖房乾燥機を標準仕様にしています。
4. まとめ
家事の中でも毎日負担の大きい洗濯ですが、梅雨時期などで乾きにくいと焦って大変ですよね。
新築時にはぜひ、家事にかかる負担も減らせるような工夫を盛り込んで頂けるよう、今回の記事を参考にしてみてください。
ダイシンホームでは、分譲だけでなく注文住宅での間取り作成などのご相談も承っておりますので、気になった方は是非お気軽にお問い合わせください。