住宅展示場などでよく聞く「長期優良住宅」ですが、そもそもどんな家のこと?長期優良住宅仕様にすると何がいいの?という疑問がしっかり解消されていない方も多いのでは?
また、今回は長期優良住宅の改定が2022年に迫っており、その内容を中心にわかりやすくお伝えします。
こちらを最後までご覧いただくと、長期優良住宅の概要や、改定の内容がわかるようになっています。
それでは、まず冒頭に記事のポイントをみていきましょう。
・長期優良住宅は9つの項目における基準を満たした家のこと。 ・ダイシンホームでは、長期優良住宅「認定」を基本的にオススメします。 ・22年10月以降は、長期優良住宅では断熱等級5(UA値:0.6W/m²・K以下)、一次エネルギー消費量の削減率が20%以下が求められる(わかりやすい解説は本文へ) ・ダイシンホームでは標準仕様でZEHレベルの断熱性能、長期優良住宅の新仕様に適合しています |
1. 長期優良住宅は9つの基準をクリアした住宅のこと
長期優良住宅を一言で解説すると、耐震性や断熱性などの9つの性能を満たした住宅のことで、その名の通り長期にわたって安心して住める家のことを指しています。
その9つの基準は、以下になります。
①耐震性:3つの指標で表され、建築基準法で必要とされる1.25倍~1.5倍以上の耐震性
②省エネルギー性:【改定ポイント】次世代省エネ基準を上回る断熱性
③劣化対策:住宅の機能を維持できるような構造になっている
④バリアフリー性:バリアフリー性に配慮されている
⑤維持管理・更新の容易性:給排水設備などが更新しやすいようになっている
⑥可変性:家族構成に応じて間取り変更がしやすい
⑦維持保全計画:将来的な修繕計画が立てられている
⑧居住環境:周辺地域の良好な景観・環境維持に配慮されている
⑨住戸面積:75m²以上の居住面積と、1フロアで40m²以上である
上記のような、9つの項目に関する各基準を満たした家が「長期優良住宅」です。
1-1. ”認定” 長期優良住宅について
つづいて、長期優良住宅の認定について掘り下げていきます。
上記で解説した9つの基準を満たしているかどうか?を第三者機関で調査して「認定」されることで初めて、「認定長期優良住宅」となります。
よく住宅会社でも長期優良住宅 ” 仕様 ” となっている建物は、長期優良住宅の基準を満たしてはいるものの、認定をもらうための申請をしていない建物となっていることが多いです。
この「認定」を取得するかどうか?は、最終的にはメリットとデメリットとのバランスを考えながら検討すると良いですが、結論から申し上げると基本的には「取得をオススメ」します。
デメリットは申請に関する費用がかかることですが、メリットが数多くあります。
固定資産税の半額期間が3年から5年になったり、地震保険の割引(ダイシンホームは標準で50%OFF)が効果の大きい効果です。
また特にフラット35を利用される方は金利優遇があるため、ほぼ確実に長期優良住宅認定を取得する申請費用より、返済額が大幅に減るためオススメです。
また、「こどもみらい住宅支援事業」という補助金制度も、認定長期優良住宅であれば一般住宅の60万円から、80万円へ増額されます。
ダイシンホームでは、建売物件も長期優良住宅の認定を取得している物件が多くありますので、詳しくは担当にお問い合わせください。
2. 長期優良住宅の断熱に関する項目が改定!
さて今回の重要ポイントですが、2022年に長期優良住宅の基準が改定される予定です。
改定の内容をカンタンに申し上げると2つあります。
・断熱性能が今までに比べて高い性能が求められるように改定
・省エネ性能が高い設備の導入が必要
時期としては、2022年10月以降に運用が開始されていきます。
2-1. 断熱性能をZEH基準まで引き上げ
今までは、「改正省エネ基準」と呼ばれる基準をクリアしていれば、長期優良住宅の認定を受けることができました。
改正省エネ基準は4段階の基準があり、長期優良住宅では最もすぐれている等級4以上の性能が基準になります。
これは壁や床などからどれくらい熱が逃げていくか?を数字で表すUA値(ユーエー値)で、0.87W / m²・K以下にするという規定でしたが、この基準自体は2000年に制定された古い基準でした。
現在の新築の事情をかんがみても、基準としては当たり前すぎる基準になっていることや、世界的な脱炭素の加速に伴い、さらなる断熱性能の向上がすすめられてきました。
そこで2022年10月以降、長期優良住宅の基準はZEHレベルの断熱性能が求められるようになります。
愛知県で求められる具体的なUA値は、0.6W / m²・K以下まで引き上げられることになっています。
ダイシンホームでは、基本的に標準仕様でZEHレベルの断熱性能があるため、標準仕様のまま長期優良住宅になりますので、追加の費用などは不要です。
(ご希望の間取りによっては0.6W / m²・K以下にならない場合もあります)
2-2. 高い省エネ性能を持つ設備機器を導入すること
住宅の省エネ性能を推し測るためには、壁や窓から逃げていく断熱性能と同時に、省エネ性能が高い設備機器を導入しているかどうか?も考慮されます。
いくら断熱性能が高くても、使っているエアコンや給湯器の効率が悪く、エネルギーをたくさん使っていてはムダが多くてエコとは言えない、という考え方です。
考慮される設備機器は、冷暖房設備(エアコンなど)・照明器具・給湯機器(エコキュートなど)・換気設備の4つです。
なお、太陽光発電やエネファームがある場合はそれらも加味されますが、新しい長期優良住宅の基準では、これらの4つの設備が基準から2割以上の省エネでないといけません。
ここを少し噛み砕いて解説していきます。
図の左側の「基準一次エネルギー消費量」は、冷暖房・換気・給湯・照明の4つから成る、評価を行う上での「基準」です。
基準は、建築される土地の気候や家の大きさなどを考慮して、1年間で使うと想定されるエネルギー量になります。
この基準に対して、新築する家はどれくらい省エネなのか?を計算したものが「設計一次エネルギー消費量」です。
冷暖房機器はエアコン?床暖房も使う?どんな性能がある機器を使う?こういったことを1つ1つ入力していき、「基準」に比べてどれくらいエネルギーを使わないか?を算出します。
これまでの長期優良住宅では、この指標はありませんでしたが、22年10月以降はこの「一次エネルギー消費量の削減率20%以上」も求められることになります。
3. ダイシンホームでは基本的に標準仕様でクリア
ダイシンホームでは、断熱性能・省エネ設備に関して標準仕様でクリアできるような仕様にしています。
ただ例えば窓を大きく取っていたり、間取りによって基準をクリアできない場合もありますが、認定を取得する場合や補助金を活用する場合は、基準をクリアできるように断熱性能をアップすることで調整しますので、ご安心ください。
詳しくは担当までご相談ください!