みなさん新築をするなら、「なんとなく2階建てかな?」と思っていませんか。

今回は、昨今ブームになっている平屋について掘り下げていきます。

あまり考えたこともなかった、という方も多い平屋ですが、「平屋ならでは」のメリットがあります。

新築を検討する中で、一度平屋の魅力にも触れてみて検討の選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。

それでは、まず冒頭に今回の平屋のメリットについてのポイントを紹介します。

  
・平屋は、昨今のコロナ禍の新生活様式などからもニーズが急増している。
  
・平屋はワンフロアで完結していることから、生活動線が取りやすく安心して生活できる。
  
・平屋は耐震上も有利なだけでなく、必要な壁・柱の量が少なくても耐震設計が成り立つ。
  
・2LDK〜3LDKで、コンパクトに暮らしたい家族にピッタリな平屋。
  

1. 平屋は年々人気が高まっている

平屋はそのメリットから、近年見直されてきて幅広い世代に広がっています。

実際の統計としても下図のように増加傾向にあり、近年さらに顕著になってきています。

国交省・平成30年住宅・土地統計調査/平屋の割合

出典:国交省・平成30年住宅・土地統計調査(表作成:ダイシンホーム)

平屋の割合が増えている理由は、2つあります。

1-1. 新しい生活様式への対応

1つが、昨今の感染症に対する生活様式の変化によって、「出勤しなくても仕事ができる人」が増えたことです。

名古屋市のような都心部にいくと土地の値段は高くなりますが、週に1度出社する程度であれば、郊外に住む価値が出てきます。

同じ金額で住宅ローンを組んだとしても、名古屋市と碧南市で購入できる土地の広さは異なります。

碧南市では土地の坪単価は25万円~35万円ですが、名古屋市であれば郊外でも60万円~70万円と倍以上の金額です。

例えば土地の予算として1,000万円あったとすれば、碧南市であれば40坪前後の土地が手に入りますが、名古屋市では1,000万円では住宅が建つような土地は購入できません。

このように、都心部に通勤する必要がなくなれば郊外に住む選択肢も増えてきます。

1-2.長く安心して住まうことができる

2つ目は、長寿命化によって「加齢に影響されない住宅を建てる」考え方の浸透です。

2階建ての住宅を新築され、お子さんが巣立った後は2階を普段はほとんど使っていない、というOB施主の方もいらっしゃいます。

加齢と共に上下階の移動は難しくなってくるため、その家でできるだけ長く住むことを前提に考えた場合、マンションのようにワンフロアで完結する平屋は使い勝手のよい選択と言えます。

ちなみに、これまで何百棟と新築に携わってきた弊社の代表も、長く住むことを考えて自宅は平屋です。

2. 平屋のメリット5つ

それでは、つづいて平屋住宅のメリットを5つ見ていきましょう。

2-1. ロングライフに適応しやすい

1つ目は、先述したとおり上下階の移動がないため、加齢を伴っても安心して暮らすことができる点です。

一般的な2階建ての設計は、リビングや水まわり設備が1階にあり、個室は2階という間取りが多いです。

キッチンやお風呂など、生活に欠かせない水まわりが1階にあるため1階がメインの居場所にはなりますが、就寝の際には個室である2階に上がる必要があります。

転倒事故(自宅内)ランキング

出典:転倒防止ナビ・マツ六(株)

自宅介護をしている中でも、階段は転倒事故が多い場所でもあります。

ダイシンホームでも同一フロアでは、段差のないバリアフリー設計を行っていますが、どうしても階段では上下昇降時にリスクが発生します。

2-2. 同じ坪数でも有効的に設計

平屋には階段がない分、間取りを有効的に設計できます。

階段は一般的な箱型階段であれば、1階・2階両方で2坪程度占めることになります。

平屋は基礎や屋根が大きくなる分、2階建てに比べて割高になりますが、居室面積が同じであれば2階建てよりコンパクトに設計することができます。

2-3.効率的な動線を設計しやすく掃除もラク

一般的に効率の良い動線とされる「キッチンー洗面脱衣室ーお風呂」のラインに加えて、「パントリー」や「寝室」まで距離を近くすることができます。

お風呂を上がって寝室で落ち着きたい方も、階段の上下がなく移動ができる平屋にはメリットが高いと言えます。

2-4. 地震や台風でダメージを受けにくい

作成:ダイシンホーム

住宅は、常に風が吹き、時に地震で横方向のエネルギーに晒されています。

特に心配したいポイントは地震時の横揺れです。

高層マンションなど、高い建物は高層階の方が大きく揺れることはご存じでしょうか。

これは戸建住宅にも当てはまり、平屋に比べて2階建ては横揺れのエネルギーを受けやすく、住宅に対してもダメージを大きくします。

2-5. 耐震等級3をキープしてオープンな間取りが設計しやすい

ダイシンホームでは、テクノストラクチャー工法を使って、「許容応用力計算をした耐震等級3」が標準です。

耐震等級3を取得しようと思うと、どうしても柱が出てしまったり耐力壁と呼ばれる壁が多くなり、大きな窓やリビングが取りにくいのでは?と思う方もいるのではないでしょうか。

平屋では、2階建てに比べて柱や壁が少なくても耐震性能を確保しやすいのです。

必要な壁量の係数(cm/㎡)※重い屋根の場合必要な壁量の係数(cm/㎡)※軽い屋根の場合
平屋1511
2階建て1階部分:332階部分:211階部分:292階部分:15

作成:ダイシンホーム

こちらの図は、建築基準法において必要な壁量を示した数字です。

床面積に応じた係数が決まっていますが、数字が大きいほど家を支えるための壁や柱が多く必要です。

例えば屋根材が軽いタイプの場合(例:スレート屋根)、平屋は必要な壁量が「11」に対して、2階建ての場合の1階部分は「29」と倍以上の支える力が必要です。

上記の数字は耐震等級1、すなわち建築基準法での話しではありますが、耐震等級3でも同様に2階建ての方が制限は多くなります。

3.平屋のプラン事例から解説

平屋のプラン例・平屋の間取り例

出典:パナソニック・テクノストラクチャー・プラン集

今回、取り上げる平屋のプラン事例は上図です。

平屋を使い勝手の側面からみていきましょう。

図では「B」で示されている「黄色い矢印」の部分をご覧ください。

家に必要な機能が、ワンフロアに集まっている平屋は家事の効率化にも力を発揮します。

水回りが1か所に集まっているので、無駄のない動きでテキパキ家事が可能になります。

また、「D」の部分は、家族構成の変化に対応できるようになっており、将来的には「子ど室」と「和室」を一続きにもできます。

また、あらかじめ間仕切りドアにすれば、フレキシブルな間取り変更もしやすい間取りとなります。

夫婦2人の生活になっても、有効的にスペースを変化させやすいことも平屋の特長と言えるでしょう。

4.平屋の見学会を開催

最後にお知らせですが、2022年3月19日(土)・20日(日)に「平屋の完成見学会」を実施いたします。

今回はお施主様のご厚意で、特別に2日間お借りすることができました。

なかなか平屋の実例は見学できませんので、

・平屋が気になっている方

・住みやすい間取りにしたい方

・耐震性能が気になっている方

このような方にぜひご見学いただきたく、きっと参考になる完成見学会です。
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